目次

序章
第1章 脳を鍛える
第2章 アイデアマップとは
第3章 アイデアマップの読み方と作り方
第4章 アイデアマッピングの3原則
第5章 障害物を攻略する
第6章 アイデアマッピングの応用例
第7章 ソフトウェアでアイデアマッピング
第8章 マスターまでのプロセス
第9章 チームマッピング
第10章 法則を打ち破れ!
第11章 プレゼンに挑戦
第12章 アイデアマッピングのさまざまな用途
第13章 リアルタイム・アイデアマッピング

ひとつのキーワードから放射状に思考を広げる事によって発想を伸ばしていくノート術・思考術として有名なマインドマップ

そのマインドマップの講師であるジェイミー・ナスト氏による一冊。
アイデアマップという言葉になっていますが、基本的にはマインドマップとあまり変わりません。本家マインドマップには厳密なルールがあり、逆に扱いにくく感じられるのに対し、アイデアマップにおいてはもう少し柔軟に描いていいとなっているところが違いでしょうか。

ライセンス的な問題で、マインドマップと名乗ることが出来ないだけなのかも知れません。
アイデアマップにもマインドマップのようなルールはありますが、結構無視してしています。と言うかむしろそれを推奨しているような部分も。

例)
「1本の線に1語」というルールがありながら、ほとんどのマップでそれを無視している。など

そういう点ではマインドマップに比べてかなり自由。
一見分厚くて読むのが大変そうに感じますが、中を覗いてみれば相当数のマインドマップの事例が掲載されている為、テキスト量はそこまででもありません。

大半が画像です。

またこの著者自身が様々な企業においてコーチを行ってきた経験を踏まえての事例マップが掲載されているので、ビジネス分野に関するものがほとんどです。

言ってみればアイデアマップ(マインドマップ)の事例集のような感じです。
他人のマップを見るのは非常に勉強になると言われていますので、ささっと眺めてるだけでも有用でしょう。
ここまで専門職の人間が自身の領域において作成したマップ事例が掲載されている本はなかなかないので貴重だと思います。

個人的には、職業柄ですが、P.138~の弁護士が遺産相続計画をマップを利用してクライアントに説明するという事例にかなり興味津々でした。

唯一残念な事は、その全部が英語で記述されたマップだという点です。
ざっと読み通して、やはり日本語のマップでないと直感的にわかりにくいなというのが正直なところでした。

ただこういった英語の生マップを見る事自体はとても勉強になるので、その意味でも役立つ1冊です。