ここ一ヶ月ぐらいブログを放置していた訳ですが、久しぶりにアクセス解析などを見てみると、何故かそれなりにアクセス数があります。
検索ワードを見ると、どうやら新しくなった電子定款のシステムについての情報収集をされている方が多いようです。
システムが変更されてからの期間もまだ短い為、あまり情報が出回っていないのでしょう。
以前の法務省オンライン申請システムが廃止され、登記・供託オンラインに変更されて3週間ちょっと経過していますが、現場ではあまり大きな混乱もなかったようでなによりです。
何件か申請をした感じとしては、以前の法務省オンラインシステムよりもかなり使いやすくなったのではないでしょうか。
申請する側よりもむしろ公証役場の方が慣れていないようで、ちょっとしたトラブルなどはありましたが・・・
お客さまには迷惑がかからないレベルだったので、まあ問題なしということでいいでしょう。
Javaの立ち上がりにイライラさせられる事もなく、ローカルで定款ファイルに署名まで終えればあとは送信するだけなので、非常に軽快で楽です。
認証の為のソフトの使い方に関しては、登記・供託オンライン申請システムのソフトウェアダウンロードページから手引書を入手すれば載っていますが、よくよく考えてみると、あれだけではなかなか難しいかもしれません。
今までに電子定款認証を何度もしているなら、マニュアルなしでも感覚で操作できるくらいのソフトウェアですが、初めて定款認証をするのであれば、あそこにあるマニュアルのみではまず無理かなと思います。
もちろんそれは当然の話で、登記・供託オンライン申請システムのサイトにある手引きでは、【電子署名された定款ファイル】がすでに存在しているところから話しが始まっているからです。
それ以前のそもそも電子署名の為の下準備や、いざ申請してからどこのタイミングでお客さまから印鑑をもらい、いつ公証役場に行って何をすればいいのかが全く載っていないので、わかりません。
待っていればそのうち日本行政書士連合会のサイトに行政書士向けのマニュアルが掲載されるのでしょうが、まだ先の事になりそうです。
というか今確かめてみる(2012/2/2)と、以前の法務省オンライン申請システムのマニュアルのまま変更されていません。いつになるのでしょうか?
急いで欲しいものです。
もう一つの方法としては、公証役場連合会の電子公証制度の御案内ページにも、電子公証制度についてのマニュアルがあります。ただ、こちらを参照しながらでも出来なくはないでしょうが、正直なところ、このマニュアルでもかなりわかりにくいと思います。
じゃあ行政書士が電子定款認証をするにあたって、全く初歩の段階からの何かマニュアル的なものはないのかという話ですが、おすすめはやはりこちらでしょう。↓
思えば自分が行政書士になってすぐの頃、この本↑の前著でもあるこちら↓の本を
入手して、掲載されていた定款認証用の委任状を見よう見まねでWordで複製し、おそるおそる公証役場に電話をかけていた事を思い出します。
(なお、こちらの本についてはもう法務省オンラインシステムが廃止されましたので、使用できない内容となっています。)
ちなみになんとなくネットや人づてに電子定款についての情報を集めると、認証の下準備だけで10万円近い金額がかかるような話がでてきますが、実際はそんな事はありません。
使用するソフトウェアにはいくつかの組み合わせパターンがあり、それは一番高い組み合わせを選んだ場合の話です。
では、最もお金のかからない組み合わせはどのようなものか?といった内容も、この電子定款作成マニュアルを読めば、ちゃんと書かれています。
あまり安い値段の書籍ではありませんが、行政書士が業務で使用するのであれば、すぐに元は取り戻せるでしょう。
付け加えると、このマニュアルの著者である川口弘行氏のこちらの著書も個人的にはおすすめです。
行政書士として開業した著者が、あまりの忙しさ(個人で年商1000万円)で体調を崩し、その後別の仕事に従事しながら週末のみ行政書士業を行う事になった顛末を元に、「副業行政書士」という考え方について語られた内容となっています。
行政書士の開業本というと「独立して専業」という内容が大半です。
しかしこの本では、行政書士業1本という道のみではなく、勤め人をしながらの副業としての行政書士業のあり方、考え方などが非常に面白く描かれており、なかなか興味深い一冊です。
マケプレで値段もこなれているようですし、おすすめです。