最近なんだかバナーを作ったりする事が増えてきたので、以前から欲しかったモリサワフォントを購入することにしました。

Meiji Shrine: Hatsumode
Meiji Shrine: Hatsumode / Dick Thomas Johnson

今まで文字を表現するときはフリーフォントを使ってやりくりしてきましたが、やはりそれでは限界があります。またフリーのフォントは使用承諾の範囲などの問題もありどこでも使用するわけにはいきません。ちゃんとしたところでしっかりしたものを使うのであれば必然的に有料フォントになってきます。

アマゾン等で「フォント」と検索すれば様々な種類のものが存在します。

アルファベットを表示するよりも日本語を扱うことが多いので、必要なのは和文フォント。これも結構な数が存在します。

お値段はどれもそれなりに結構な金額。
ひらがな・カタカナ更には漢字が存在する和文においては、1書体作成するだけでも膨大な数の文字を準備しなければなりません。作成に時間と費用がかかる上、購入する層の絶対数が少ないとなると値段が高くなるのは仕方がないことです。

これがアルファベットならA~Zまで26文字、大小合わせて52文字にあとは数字くらいなのである意味知れています。そうもいかないのが日本語の複雑なところ。

さて、数あるフォントの中でも憧れはやはりモリサワフォント。
とりあえずこれ使っておけばそれなりの見栄えのものが自然とできあがるくらいに完成度が高く、また非常によく使われているフォントでもあります。

欲しい欲しいと思いつつ躊躇していたのはやはりその値段。
1書体だけでも15,000~16,000円

複数の書体をまとめて購入すると、多少割引されることがあってもすぐに7~8万いってしまいます。

仕事として使うのであれば、モリサワやヒラギノなど全部で975書体が一度に使えるようになるモリサワパスポートが一番お得。

アマゾンでは42,000円くらい。ただし1年間の期間限定。
それ以上使用するには1年ずつ更新していく必要あり。

それ以外ならAdobeのCreative Cloudに加入しているとモリサワ等の20書体が使えるようになります。こちらも毎月いくらといった料金設定の会員契約です。
モリサワ モリサワグループ書体をAdobe Creative CloudのTypekitに提供開始 モリサワおよびタイプバンクの20書体 | ニュースプレスリリース | 企業情報 | 株式会社モリサワ

自分の場合は別に仕事としてWEB制作などをしているわけではないので、モリサワフォントは欲しいとしても、できれば買い切りが望ましいわけです。

そこでパッケージでお得なものがないか探してみました。
結果、モリサワのPack for Vistaを発見。

Pack for Vistaを購入

Pack for Vistaはモリサワの7書体がセットになったパッケージです。
ただしこのパッケージはWindows限定。
名前の通り元々はWindows Vista用に売られていた製品っぽいですが、それ以降のOSでも使用できます。

アマゾンではだいたい9千円代で販売されています。
ということで購入。

セットになっている7書体は
リュウミン L-KL
リュウミン R-KL
リュウミン M-KL
新ゴ L
新ゴ M
新ゴ B
ゴシックMB101 R

フォントインストール用のCD2枚にユーザーライセンス契約書やフォントに関する冊子などが入っています。

モリサワフォントのインストール

早速インストールしていきますがまずは手順の確認。
通常のフォントであればCD等のメディアに格納されているttf、otf、TTC、などのフォントデータを直接システムのfontフォルダや任意のフォルダに放り込めばいいことが多いです。

しかしこのPack for Vista windowsからモリサワフォントをインストールする場合はそれとはちょっと手順が違います。
フォントのインストールにはCD2枚(インストーラーCD・フォントCD)を使用。

基本的な流れとしては

インストールCDをドライブにセットして起動

ユーザー登録・フォントの製品登録を行う

フォントのインストール開始
(途中でフォントCDと入れ替え)

というような感じ。

それにしたがって進めていけばいいという話なのですが、ところがこの製品はPack for Vista windowsという名前からわかる通り元々Vista用のものになるため、Windows7以降のOSではこのやり方でインストールできません。
先に更新プログラムをインストールしてからCDをパソコンにセットするという手順になります。

ちなみに今回Pack for Vista windowsからモリサワフォントをインストールした環境はWindows7 64bitです。

Pack for Vista windowsアップデータを適用

まずは付属の冊子に記載されたURLよりアップデータをインストール。
Pack for Vista WindowsOS対応インストーラアップデータ | ダウンロード | サポート | 株式会社モリサワ

このアップデーターはVista~Windows10まで対応しているようです。
2016年4月現在。

おそらく今後新しいOSが出ても対応していってくれるのではないでしょうか?

とりあえずダウンロード。
ついでに手引きも。18MBくらいのファイルなのでそんなに時間はかかりません。

ちなみに手引き.pdfファイルはパッケージに付属していたものと一緒です。

ダウンロードしたzipファイルを解凍し中にあるアップデータ.exeをダブルクリック。

更新されるデータが表示されるので右下の「OK」をクリック。

プログラムの更新終了。

デスクトップに「インストーラ」というショートカットが作成されています。

これはこのまま残しておきます。

インストールCDからユーザ登録と製品登録

続いてインストールCDをパソコンにセット。
この状態で先ほどのインストーラショートカットをダブルクリックで起動。
少し待つと初期画面が立ち上がります。

項目を上から順に辿っていけば自然と進んでいきます。
まずは「はじめにお読み下さい」から。

ここで「ユーザーガイドを保存」をクリックするとインストールガイドのpdfファイルを入手することができます。

続いて「ユーザー登録」。
ライセンス契約書をよく読んで「同意する」をクリック。

このエンドユーザーライセンス契約書はパッケージにも冊子として同梱されています。
フォントのライセンスはダイナフォントのように罠のような内容になっているものもありますので、確認しておくことが大事です。

何に使用してOKなのか、何をしたら契約違反なのか、そんなに長い内容の契約書ではありませんので、これぐらいは「同意する」をクリックする前に目を通して理解しておくほうがいいです。

「同意する」をクリックすると「ユーザー登録」と「製品登録」の項目が表示されます。

まずはユーザ登録から。
クリックするとブラウザが立ち上がりメールアドレスの入力画面が表示されます。

メールアドレスを入力して送信。

次の画面で任意のパスワードを設定。

サポート希望ならその下も入力していったほうがいいみたいです。

一通り入力が終わると先ほど送信したメールアドレスへ登録受付のメールが届いています。ここに記載されているURLをクリックしてログインするとユーザ登録は完了。

あとで登録完了のメールが届きます。

ちなみにマニュアルみても今ひとつよくわからなかったのですが、この段階まで進むとユーザー登録だけでなく製品登録も済んでいるそうです。

フォントのインストール

登録関係の手順が済んだので今度はフォントのインストール。
再び初期画面より今度は「インストール」をクリック。

ブラウザが立ち上がり認証が始まります。
問題なく認証が済めば「Font diskに交換して下さい」との案内が表示。
「OK」は押さなくてもよさそう。そのままで。

CDを交換します。
フォントCDをセットするとインストールフォントの確認画面が表示。

今のところモリサワフォントは一切インストールされていませんので、「上書きする」にはチェックをいれる必要はありません。「インストール」をクリック。
インストール処理が開始されます。

終了。

そしてパソコンを再起動。

再起動する途中でフォントCDは自動的に排出されました。

インストール完了。

やっぱりこのフォント良い。

注意点

Pack for Vista windowsの取扱について注意点をいくつか。
まずこのパッケージに付属しているライセンスは1台のデバイスに対してのみ有効。
パソコン1台にインストールした場合、それ以外のパソコンで使用してはダメ。

一応バックアップ目的で別のメディアにコピーすることは可能。
ただしちょっとややこしいですがフォントだけを今使っているパソコンから抜き出して他のパソコンへコピーすることは不可。

バックアップとしてコピーしたデータはあくまでリストア目的で使用することのみOK。

他のパソコンで使用したいときは、一度現在のパソコンよりアンインストールする必要があります。ちなみにアンインストールするにはインストールしたときのCDが必要となります。

モリサワフォントはフォントデータにライセンス情報が書き込まれているので、不正に使用した場合は調べられるとすぐバレてしまう、なんて噂をよく聞きますが、その真偽はさておき契約に反することはすべきではありません。

なお、使用の範囲については比較的ゆるやか。
まあ比較対象がダイナフォントなのであれですけれど、このパッケージの契約書では「事実もしくは思想・感情の表現手段として利用すること」「印刷版下の作成、表示等の方法により複製(出力)すること」以上が使用の許諾の範囲として記載されています。

ようはウェブサイトに使用したり印刷物に使ったりは大丈夫ということです。

禁止事項のなかに「本フォントを複数のデバイスで使用する目的で、記憶装置または記憶媒体にインストールしたり、複製を作成すること」とあります。
ここから考えるに、Dropboxにフォントデータを置いてNexusFontなんかを利用して複数のパソコンで利用することはアウトですね。

気をつける点はこのあたり。