つい先日ですが、高速リリースサイクルにのっとり、ブラウザFirefoxとメーラーThunderbirdが共にver6へとアップデートされました。

Firefox (red panda) [sep 16]
Firefox (red panda) [sep 16] / JavierPsilocybin

3.0~から4.0、4.0~から5.0へのアップデートの時には、かなり大幅に変更がありそうだったので様子を伺いつつ慎重にアップデートを行いましたが、今回はほとんどマイナーアップデートと同じような感じだったので迷うことなくバージョンアップ。
何が変わったのかよくわからないくらい、何も体感出来ないアップデートでした。

Firefoxの動きが気持ちキビキビするようになったかな?というぐらい。問題となるのは、やはりアドオンの互換性です。とはいっても有名どころのアドオンはちょこちょこアップデートを繰り返し、本体のメジャーバージョンアップに対応しており、今回あまり目立った問題はありませんでした。

なんだかんだ言いながら、地味にFirebugもアップデートされていますし。そもそもver6.0に対応していないアドオンは、前段階のver5の時点でもうほったらかしみたいな状態で使えなくなっていました。そんな放置状態のアドオンについては今更互換性とか考えなくてもいいでしょう。

一方、Thunderbird

Mozilla Thunderbird on the Dunsmuir Bike path - 041220114974
Mozilla Thunderbird on the Dunsmuir Bike path - 041220114974 / roland

唯一、Thunderbirdでわりと人気のあるアドオンconfirm-addressが5.0には対応しているものの、6.0ではつかえなくなっています。

こちらの本家サイトを見に行ってみても、今のところ対応はThunderbird5どまりです。

ただ、前回の3.0から5.0にバージョンアップした段階で

Firefox

Add-on Compatibility Reporter

Thunderbird

Add-on Compatibility Reporter for Thunderbird

これらのアドオンの互換性を無視してくれるアドオンを導入しているので、もうなんかあまり互換性が気にならなくなりました。ちなみに上に記載したconfirm-addressなんかも、上記アドオンをインストールしていればThunderbird6でも普通に動いています。

Display Mail User AgentRuler Barについても同じような感じです。こんなことも、メジャーバージョンアップのように見せかけて実はほとんどマイナーアップデートと同じだから出来る事でしょう。

しかしこれで困るのはアドオンの開発者。
Mozillaに振り回されっぱなしです。

以前に使用する側にとっての高速リリースの弊害について書きましたが、使う側もアドオンを開発する側からも相当不満の声がでているようです。

なお、Thunderbirdについては、Thunerbird6が出た瞬間にThunderbird5のサポートを打ち切るという法人ユーザー泣かせな状態です。
企業でThunderbird使用している場合は、少なくとも年内は3.1~のバージョンを使い続けるしかないでしょう。

そのあたりを受けてかどうかわかりませんが、そもそもFirefox自体から「バージョンナンバーをなくそう」という動きも出ている模様です。

動きというよりも確定事項っぽいですが。

ちなみに例のAsa Dotzler氏の見解です。
どうやらほんとにバージョンナンバーがなくなりそうですね。

しかし元はと言えば、今回の高速リリースサイクルはIE9に対抗してFirefox9にしようというところから始まったように思うのですが、バージョンナンバーがなくなるとすればそのあたりどうしていくのでしょうか?

はなはだしく迷走しております。
なお、次のFirefox7では(9月終盤にリリース予定)メモリの使用に大きな改善があるという事なので、Firefoxの動きが軽くなるようです。

それは少し楽しみ。
あとはThunderbirdがもっと軽快に動作するように改良してもらえれば最高なのですが。