ここのところアメブロにて商用ブログ狩りとも揶揄されるようなアカウント削除が続いていましたが、このたび新たな動きがあったようです。

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Delete / Matt McGee

企業向けの公式アメブロサービスが開始されました。

企業向けアメブロ解説サービスの開始

つまりは、商売で使うのであればお金を払って商用アカウントを使うようにということのようです。

元々Livedoorブログには有料版があり、更に最近ではFC2ブログが商用利用OKの有料プランを打ち出してきました。そのあたりを考えると、ある意味アメブロもやっとまともなブログサービスになったといえるかも知れません。

しかしなかなか強気な値段設定です。
上記ページの【公式アカウント商品資料(PDF)】を覗いてみますと

GROSS \2,000,000/24週間掲載
制作費:50万円 掲載費:10万円×6/4週×6
ブログで答える機能:30万円×2/1ネタ×2
読者登録キャンペーン用アメゴールド費30万円

24週間ということは約半年ほどで200万円。
内訳を見る限り、単なる掲載費のみではそこまでの料金ではありませんが、なんだかんだで込み込みの総額200万円はかかるようです。

中でも【読者登録キャンペーン用アメゴールド費】というのはなかなか興味をそそられます。
資料を見ると、読者登録に対して抽選で5アメゴールドずつ配布するとのこと。
「お金をまいてブログ読者を集める」、非常に素晴らしいと思います。

もう一つ気になるのは【制作費】50万円という部分。ヘッダー画像はクライアント側が入稿するということなので、それ以外のデザインカスタマイズ費用なのでしょうか?

しかし資料の6ページで

公式アカウントの背景スキンはデフォルトデザインの中からお選びいただきます。カスタマイズには別途費用が発生いたします。

と書かれているので、もしかしたら全然違う費用のことなのかもしれません。

現在アメブロのカスタマイズを行っている業者さんはたくさんおられますが、50万円という料金設定はあまり見かけないと思います。もしアメブロが、これからブログカスタマイズをキャッシュポイントにしていくつもりなら、それらの格安?業者さんは商売敵になるでしょう。

また、これらのカスタマイズ業者さんはアメブロ上にブログを開設し宣伝or商売を行っています。

すると、競合他社が何故か自分のところの無料ブログサービス上で商売を行っているという、かなり矛盾した状態が発生します。

当然あまり好ましくありません。もしかして、ここのところの商用アメブロに対する対応の変更には、そのあたりをけん制する意味合いもあるのではないかと邪推してしまいます。

さすがにそれは考えすぎでしょうけれど。

アメブロの商用利用に関する規約

If they told you that to read a book you have to use glasses of a particular brand
If they told you that to read a book you have to use glasses of a particular brand / _Max-B

いずれにしても、以前に書いたアメブロ商用利用に関する記事でも少し触れましたが、アメブロの規約4.禁止事項の中にあった

②商業用の広告、宣伝を目的としたブログの作成(但し、弊社が認めている範囲のもの及び弊社タイアップ等は除く)

上記の【弊社が認めている範囲】のひとつの答えがこれでしょう。

今後有料のブログを利用する企業が増えてくるとすれば、無料の状態で商用利用しているアメブロに対する風当たりは、よりきつくなるように思います。

クライアントからすれば、こちらは安くもない料金を払っているのに何故無料で商用に使っているブログを放置しておくんだ?となってくるのが当たり前だからです。

あとはどこまでを商用利用とみなすかというところ。
色々とサイバーエージェント宛に質問を送ったりしている人のブログを見かけますが、当然ながら明確な答えはもらえていないようです。

「お店のPRならばOK」という返事もあるようですが、規約では「広告、宣伝を目的としたブログ」は禁止となっています。
「PR」は大丈夫だけれども「広告、宣伝」はダメ。
誰もが「じゃあそこの違いは?」と思うはず。
ですが、そこはいくら問い合わせても回答はありません。

ただこれはサイバーエージェントに限った話ではなく、この手の質問については、テンプレ通りのどちらともとれる回答しかこないのが当たり前です。

民法などが典型的な例ですが、条文にあまり明確すぎる事を書いてしまうと、規定している事から外れた問題や、例外が生じた際に対応しきれなくなってしまいます。

その為、まず規約上はある程度幅の広い解釈の出来るアバウトな文言にしておく。あとは何かが起きる都度、状況に応じて柔軟に解釈を変えていくというのが一般的な運用方法といえます。

へたに規約を明文化しすぎると、あっさり抜け穴を発見されて面倒な事になるのが目に見えていますので。

そういった事情により、規約に関してはこれ以上明確化されることはないでしょうから、自分のアメブロが運営からどう見られるかは想像でしか判断出来ません。あくまで無料で商用利用は禁止、「ビジネスにアメブロを使いたいのなら有料で」と案内されている状態です。

とはいえ、個人事業主や中小企業などからすれば、半年で200万なんて払えるものでもないでしょう。ならば今後どうしていくのかはそれぞれの判断ですね。

いずれにしても、ビジネスにおいて大事な部分を他社の無料のプラットフォームに頼るというのは、そもそも無理があると思います。
これは別にアメブロに限った話ではなく。