最近のタブレット端末市場は激戦区と化しています。
iPadにNexus7、Amazonに特化したAndroid端末のKindleシリーズなど、いざ購入しようと思ってもどれを買っていいものかわからないほど。

そんな中、先日楽天が楽天自社としては初のタブレット端末Kobo Arcの発売を発表しました。こちらもKindleと構想そのものは同じようで、楽天に特化したAndroidタブレットとなっています。

発売予定日は2013/12/26。

この楽天koboはArcだけでなく電子ブックリーダーとしてkobo auraKobo gloという二つのシリーズが存在します。
両方共Kindle Paperwhiteのような電子書籍専用リーダーであり、Auraの方が上位機種という扱い。

ただ楽天koboといえばその名を一躍有名にした初代Kobo Touchという伝説の機種が存在します。スペック的にはさほど変わらないにも関わらず、何故かKindleに比べて楽天koboが忌避されがちになる原因を作った、と言いきっても過言ではないあのKobo Touchです。

Kobo eReader Touch Edition_013
Kobo eReader Touch Edition_013 / TAKA@P.P.R.S

そしてもう一つ、話題にならなかったのかその存在を知らない人の方が多いであろうKobo miniなんていう機種も発売されていました。

kobo gloが7980円という、かつてのKobo Touchと同価格帯で売り出されていた事もあり、そういえばTouchはどうなっているのだろうかと思って楽天のサイトを見に行くと、なんだか悲しい文章が目に入りました。

特に大きく発表されることもなく、販売が終了していたようです。

ついでにヤフオクを覗いてみると、この二つの機種は完全に投げ売りされている状態。

Kobo Touchにいたっては落札相場が1000円~3000円ぐらいです。
うまくすれば2000円以下で手に入れる事が可能。

改造して内蔵SDカードを換装するつもりなら、最初から中古を購入する方が失敗してもそこまで気にならないのでお勧めです。

楽天KoboとKindleを少し比較

楽天koboのいいところは、やたらとクーポンが送られてくる点。
電子書籍が常にといっていいくらい割引価格で購入できます。

そしてgloとTouchはMicroSDカードが接続できるので、容量を32GBまで増やす事が可能。つまり容量を気にせず自炊書籍を放り込むのに向いています。

この点Kindleは物理的にSDカードを接続してのストレージの増量はできません。
電子書籍のセールは時々やっていますが、楽天Koboのようにクーポンが次々に送られてくるといった事もないです。

こう書くとKindleよりKoboの方がよさげに思いますが、電子ブックリーダーとして結構致命的なのは、ストアで扱われている電子書籍の数がKindleの圧勝という部分。

自分の場合はAndroid端末(主にNexus7)に楽天KoboとKindleの両方のアプリをインストールして、どちらのストアでも電子書籍が購入できるようにしています。
できれば安く買える楽天で電子書籍を購入したいのですが、何か本を探すとKindleにはあるのに楽天Koboにはないという事が多々発生します。

有名どころの漫画や小説などはどちらのストアにもある事が多いですが、ちょっとマニアックな本となるとこの差は顕著。楽天koboでストアの名目上の電子書籍取扱数がどの程度あるのかわかりませんが、Kindleストアに比べ体感でかなり差があるように感じています。

Kindle and tea
Kindle and tea / Ant McNeill

またKindleの場合、電子化されていない本で電子書籍にして欲しい場合はワンクリックでリクエストを送る事が可能です。
しかし楽天Koboストアにはそんなシステムはありません。

楽天でも書籍の電子化リクエストは送れるらしいという噂は聞きますが、どこにその窓口があるのか、また送る方法も一見してわかりません。

こういった点をみても、楽天がどこまで本気で電子書籍市場に入っていこうとしているのか、はなはだ不明なところです。

せっかくKobo Arcまで発売したのですから最低限Amazon Kindleと遜色のないレベルのサービスを提供してくれないと、kobo Touchのごとくいつの間にやら販売終了という事態を招くような気がします。

そうなっては非常にもったいない話です。