最近なんだか仕事絡みで日中に遠出をする事が増えてきました。
根っからインドアな体質なのでノマドだなんだというのは全然別世界の話だと思っていたのですが、外出先でもメールのチェックや多少の文章作成くらいはできた方が良いと考え、モバイルルーターの運用を試してみる事にしました。

といってもやはりWi-Fi環境にいる事も多いので光回線レベルの通信環境が必要なわけではありません。その隙間を補完するくらいのものでよかったのでSIMフリーのルーター+格安のMVNOを検討。

結果入手したのが白ロムルーターのGL04PとIIJのBIC SIMの標準SIMカードの二つ。

GL04Pは安く入手できてバッテリーの持ちが良くLTEにも対応

GL04Pはイーモバイルのモバイルルーターですが、SIMフリー端末のためいろんなMVNOの格安SIMを挿して運用する事ができます。挿せるSIMカードのサイズは標準SIMなので、購入する時は間違えないように。

加えてLTEにも対応しているのでLTE回線と3G回線の両方を切り替えて使用する事ができます。ただしGL04Pで使えるLTEはドコモ提供の1.7GHz帯で、docomoのルーターで使用できる800Ghz、2GHz、1.5GHzといった帯域は使用できません。

BIC SIMで運用する場合には、1.7GHzのLTE回線しか使えないので、うまく1.7GHz帯の基地局が整備されたエリアで電波を捉える必要があります。LTEで接続できない地域では3G回線で接続されます。

調べたところ比較的大阪は1.7GHzエリアが多いかなという印象。
ただ実際使ってみた感じ、3Gで接続しても動画を見たりP2Pなどをしないのであればそこまで遅い回線というわけではなく、月1000円未満の金額でこれならそんなに問題はないかなという感想でした。

イーモバイルのSIMフリーのルーターはたくさん種類がありますが、その中からGL04Pを選んだ理由はバッテリーの容量がかなり大きく、電池の持ちがいいと聞いたからです。聞くところによると通常稼働で8~9時間くらいバッテリーが持つとか。

それだけ電池持ちがいいなら普段使いとしては十分です。

加えて一時期端末0円でばら撒かれていたせいか、中古市場でかなり安く入手する事が可能です。Amazonでも7000~8000円代、ヤフオクでは3000~4000円代で購入する事ができます。

Amazon → 「GL04P

ヤフオク検索 → 「GL04P

MVNOはBIC SIMのミニマムプランを選択

最近は月1000円未満で格安運用できるMVNOが増えてきました。
それぞれ繋がりやすさや使えるデータの制限など内容が違うのでよく調べて自分の使い方にあったものを見つけましょう。
使用方法はどれも同じでSIMカードを購入してきてルーターに挿し、設定と回線契約をすればいいだけです。

今回選んだのはビックカメラオリジナルSIMカードのBIC SIM。
BIC SIM(ビックシム)-ビックカメラ.com

プランは音声通話もSMSも不要だったので一番安いミニマムスタートプランのオプション一切なしを選択。この記事を書いている時点で月額972円(税込み)です。

IIJmio高速モバイル/D データ通信専用SIM ミニマムスタートプラン

BIC SIMのミニマムスタートプランはバンドルクーポンが貰え、月1GB分まで(2014/7時点)高速のLTE回線を使用する事ができます。GL04PしていればモバイルからでもパソコンからでもLTEと3Gの切り替えが可能。

使いたい時だけLTEに変更できます。
ただし上述したようにあくまで1.7GHzのLTE回線に繋がる場所だけで。

このクーポンは使わなければ翌月に繰り越す事が可能です。
ただし繰り越せるのは1ヶ月分だけで何ヶ月も貯めて使用というのは無理。

さらにBIC SIMを契約していると公衆無線LANのWi2 300が無料で使えるようになります。

ただこれに関して一昔前なら相当お得な話だったのですが、現在ではそうでもなくなっています。

実は2014年の4月よりWi2の一般契約ではプレミアム回線(Wi2premium、Wi2premium_club)が使えなくなっており(別途時間単位での購入が必要になった)、それが原因でWi2 300自体があまり使い物にならなくなっているのです。

何しろ通常の会員が接続できるアクセスポイント「Wi2_club」の設置場所が異様に少なく、Wi2 300のステッカーが貼っている場所でWi2 300の会員であるにも関わらず、無線LANに接続できないという事態が多発。

あちこちに貼られているWi2 300のステッカーを見てこんなにエリアが広いならと契約する会員もいるでしょうから、あのステッカーに関してはかなり誤解を招くというか、少し問題があると思います。

BIC SIM経由でWi2 300の会員になった場合でも、Wi2premium_clubなどのプレミアム回線は使えません。従って無料でWi2 300の公衆無線LANが使用できるというこの不可サービスはちょっと微妙な立ち位置になっています。

ただそれはさておいても、月額972円で1GBのLTEとそれなりに使える3G回線が使用できるのでBIC SIMはなかなかおすすめ。

GL04PでBIC SIMを使用するための事前準備

購入したGL04PとSIMカードが届いたので早速設定をしていこうと思ったのですが、この組み合わせにおけるマニュアルは存在せず、加えて自分があまりルーターの扱いに慣れていなかった事もあって初期設定にずいぶん時間がかかったので、ここからは覚え書きメモ。

SIMカードを挿していない状態でパソコンとGL04Pを接続

モバイル端末からの操作もできるようなのですが、今回の初期設定はすべてパソコンから行いました。

なお、Windows7環境です。

最初にするのはBIC SIM用のプロファイル作成。
まずはパソコンとGL04Pを無線接続します。
※この段階ではGL04PにSIMカードを挿しません。SIMスロットが空の状態で操作を行います。

パソコンから周辺の電波を検索。
「GL04P-××・・」というSSIDをクリック。

ネットワークセキュリティキーの入力を指示されます。

ネットワークセキュリティキーはGL04Pのパッケージなどに記載されていますが、オークションで入手したりすると本体のみでそういった付属物がない場合もあります。

その場合、GL04Pのネットワークセキュリティキーを調べるには本体側面の「WPS」と書かれたボタンを2回連続で素早く押せばOK。

少し待つとWi-Fi接続用のキーがGL04P本体の画面に表示されます。
なお、セキュリティ強化のためこの操作をしてもキーが表示されないように設定する事も可能です。

表示されたセキュリティーキーを入力。
これでパソコンとGL04Pが接続されます。

この辺面倒ならもしかしたらUSBケーブルで直接接続してもいけるかも。
それは試していません。

GL04PにBIC SIM用のプロファイルを作成

パソコンとGL04Pが接続されればGL04P設定ツールの画面を表示させます。

以下のURLにアクセス。↓

http://pocketwifi.home

何も変更していなければGL04P設定ツールのログインユーザ名とパスワードは両方ともadminなのでそのまま入力。

かんたん設定ではなく、「設定」→「WAN設定」→「プロファイル設定」と進みます。

プロファイル設定の画面でBIC SIMのパッケージに書いてある通りに必要な情報を入力していきます。プロファイル名は任意のものを新しく作成(bic.simとかgl.04とか適当な名前を)。

パッケージに記載されていない部分については何も入力せずそのまま。

入力が終われば「保存」。

次の画面でちょっと待ってから「続行」

これでBIC SIM用の新しいプロファイルが作成されました。

続いて今度は「設定」→「接続モード設定」

プロファイルリストから先ほど作成したプロファイルを選び

「適用」をクリック。

次の画面でまたしばらく待って「続行」をクリック。

ここでようやくBIC SIMのSIMカードを認識するようになります。

BIC SIMのSIMカードを挿す

ここからやっとSIMカード登場。
一度GL04Pの電源を落とし、BIC SIMのSIMカードを挿入。

そして再び電源を入れてパソコンと無線で再接続。

BIC SIMのサインアップ

GL04Pへ接続しなおしたら、今度はサインアップを行います。

以下のURLへ接続↓

https://www.iijmio.jp/start/

BIC SIMのパッケージに付属しているSTART PASSの裏面に記載された電話番号とパスコードを

画面に入力して「お申し込み」をクリック

後は説明にそって必要な情報を入力し、申込が完了すれば開通です。
申込にはクレジットカードが必須。
最低契約期間は約2ヶ月。

LTE対応だけどやはり3Gで繋がる地域が多い

ドコモ回線でLTE高速通信が可能なエリアはNTT docomoのサイトから確認することができます。

例えば大阪なら
NTTドコモ -エリアマップ-

まだまだ1.7GHz帯のエリアは広がっていないようです。
ちょっと出歩いて電波状況を確認してもそんな感じです。

ただ3G回線でもそこまで遅いと思いませんので、出先でメールのチェック、ちょっとした検索、ブログの更新ぐらいであれば十分使用に耐えられるスピードではないでしょうか。

もちろん回線のスピードに関してはその場所の環境にもよるので、どこでも快適というわけにはいかないでしょうけれど、少なくとも数ヶ月は使い続けてみようと思います。