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2013-09-03

電子認証した定款の謄本を設立後に請求(同一情報の請求)する際の委任状とか必要な書類とかその他

会社を設立する際に、その法人にとっての様々なルールを書き記したものを作成しなければなりません。これを定款と呼びます。

この定款を紙ベースで作成した場合には税金として4万円分の印紙を貼り付ける必要があります。しかしPDFファイルなどの電子データで作成すると収入印紙を貼り付ける必要がなくなる為、設立にあたっての費用を軽減する事ができます。

Notes
Notes / Brady Withers

こういった電子データで作成された定款の事を電子定款といいます。

電子定款を利用して会社を設立する場合、金銭的なメリットがある反面、紙ベースの定款で会社設立をする場合に比べて必要書類が少し増えます。といっても本当にちょっと増えるだけなので、慣れていればあまり気にならないレベル。

また設立時だけでなく、設立後の手続きについても紙の定款と電子定款では少しやり方が違う事がありますので注意。

例えば、会社設立後に公証役場で新たに定款謄本を印刷(発行)してもらう場合など。
今回はそんなお話です。

ちなみに会社設立後に電子認証した定款の謄本を請求する手順をざっくり説明すると、「必要書類を揃える」→「公証役場へ電子申請する」→「公証役場へ取りに行く」という流れになります。

何はなくとも登簿管理番号が必要

電子認証した定款の謄本(同一情報)を設立後に請求する場合ににおいて、最も必要なのは登簿管理番号と呼ばれる18桁の番号です。

オンラインで認証された電子定款データは、この登簿管理番号によって管理されおり、これがわからなければ謄本の請求ができないくらいに考えていてもいいです。

この番号は認証済みの定款データ(CD-Rなどに入ったもの)を格納しているフォルダの番号と同じもの。

2013y08m29d_000958504

もしくはそのフォルダの中にあるxmlファイルも、同じ数字がファイル名となっています。

2013y08m29d_001037000

それから公証役場で定款を認証した際に貰える領収書(計算書)にもこの登簿管理番号は記載されています。

2013y09m04d_005314284

ただ公証役場によってはこの領収書に記載されているのが「証書登簿番号」といったように違う番号となっている事もあるので、そこは注意。他にも「認証登簿」であったり公証役場によってこの登簿番号の呼び方は様々です。

2013y09m04d_005332891

もちろん定款謄本(同一情報)の認証文にも記載されています。

定款謄本(同一情報)

いろんなところで番号を確認する事が可能ですが、電子定款データのファイル名(フォルダ名)をどこかに記載しておくのが一番確実にこの番号を保存しておける方法じゃないかと思います。

なぜこんなにしつこく登簿管理番号の記載箇所を書いているかというと、定款を格納したCD-Rと定款謄本(同一情報)・計算書をまとめてお客様へ渡した場合に、ごく稀にですが全部紛失してしまう方がおられるからです。

古い会社になると、紙ベースの定款しかない状態でその定款謄本自体を紛失されているところもちょこちょこ見かけます。

確かに一度会社を設立してしまうとあまり定款を見る機会はありませんので、しばらく見ないなと思っても気にしない人もいるかもしれません。
しかし大切なものなので定款に関する書類一式は大事に仕舞っておきましょう。

登簿管理番号がどうしてもわからない時

上述したように、会社が設立してから定款謄本(同一情報)を請求するには登簿管理番号が必要です。

ではこの番号がどうしてもわからない時はどうすればいいのでしょうか?
その場合は公証役場で直接探してもらうしかありません。

認証をしてもらった公証役場にて、「何年の何月(出来れば何月何日と明確であればあるほどいいです)頃に○○公証人に認証してもらった株式会社○○の定款」というように、可能な限りの情報を伝えて探してもらいます。

そして判明した登簿管理番号を元に同一情報(定款謄本)の請求を行う、という手順になります。

委任状と復代理の委任状

ここからは「行政書士が依頼を受けて代理人として定款謄本(同一情報)の請求をする」という内容での話です。

そもそも誰が定款謄本の請求をするのか

定款の謄本の閲覧や請求が出来るのは、「嘱託人、その承継人又は利害関係人」となっています。
公証人法62条ノ5、60条ノ4、44条、51条ないし56条)

つまり誰でも定款謄本の請求ができるという訳ではなく、ある程度その法人に関係のある人でなければダメなのです。
ではその場合一体どこまでが利害関係人として認められるかという話ですが、これはもうケースバイケース。

一度公証人の先生に聞いてみた事がありますが、「どこまでが利害関係人になるか」については個別に判断するしかなく、「株式会社○○ 代表取締役○○」という名義で請求するケースがほとんどとの事でした。

ということで、行政書士が公証役場へ定款謄本の請求を代理でする場合、「株式会社○○ 代表取締役○○」の代理人として行う形になります。
ただし法人が設立するより前(設立登記が完了する前)に定款謄本を請求するのであれば、「発起人○○」より委任されます。ちょっと違います。

このあたりの違いについては、委任状にどう記載するのかに影響してきます。

ちょっと付け加えておきますと、この代理人となる行政書士はその法人の最初の定款認証を行った行政書士でなくて構いません。全然その法人に関係のない行政書士が定款謄本(同一情報)の請求だけの代理人となることは、何の問題もなく大丈夫です。当然ですが。

また上記のケースと違い、請求する法人の定款を作成した行政書士本人であれば、「定款作成代理人」という立場で当事者として謄本の請求が可能です。

その場合には「本人が請求する」という事になりますので、当然ながら委任状は不要
ただしそうであっても、やはり法人からの委任状その他の書類を揃えてくれと言われる公証役場もあるようなので、事前にそこは確認しておきましょう。

まあそのパターンは置いておくとして、以下の説明はあくまで代理人として請求する場合。

定款謄本請求の必要書類

必要書類ですが、基本的には紙の定款の謄本請求と変わりません。

  • 行政書士への請求代理の委任状

  • 請求する法人の印鑑証明書

  • 請求する法人の代表者の資格を証明する書類

これに加えて

  • 受け取りに行く人の印鑑(認め印可)

  • 受け取りに行く人の身分証明書

  • 手数料

  • 復代理の委任状(※状況による)

以上が必要書類になります。
※公証役場によっては、受け取りに行く人の実印と印鑑証明書が必要となる事もあるようです、要事前確認。

手数料は定款謄本のページ数によって変動します。
基本700円のページ数によって20円ずつ増えるので、一般的な定款のページ数なら1000円あればお釣りが貰えるくらいの金額。

「法人の代表者の資格を証明する書類」は登記簿謄本でも代表者事項証明書でもどちらでもいいです。ただ念の為、請求する相手先の公証人へ確認してから取得するようにしましょう。

どちらも法務局で入手できます。
いずれにしても、法人の印鑑証明書を取りに法務局へは一度行かなければなりませんので、ついでに手に入れておきます。

定款謄本請求委任状の雛形のようなもの

行政書士への委任状はこんな感じ

委 任 状

代理人 行政書士   □□□
    登録番号   第○○○○○○○○号
    住所     大阪府松原市○○町~

私は、上記の者を代理人と定め、次の権限を委任します。

1 登簿管理番号「13-○○○○○○○○○○○○○○○○」の定款について、同一の情報の提供を請求しこれを受領する手続きに関する一切の件

2 原本還付の請求及び受領に関する一切の件

3 上記2項についての復代理人選任に関する一切の件

平成25年○月○○日

(本店) 大阪府大阪市○○○○~

(商号) 株式会社○○○○

     代表取締役 □□□□         (印)

項目1の部分を、「登簿管理番号『13-○○○○○○○○』の定款について」とせずに直接その法人名を記載してもいいと思います。

ただ自分の手掛けた請求の中で、定款認証時の会社名と後になって定款謄本を請求した時点での会社名が違っていた(商号変更していた)ケースがあったので、登簿管理番号で識別するように記載しています。

それに加え、こういった書き方をしている方がなんとなく本格的な書類っぽくて気分がいいので。

依頼を受けた行政書士本人がそのまま公証役場へ受け取りに行くのであれば、ここまででいいのですが、公証役場が遠隔地などで別の人に受け取りに言ってもらう場合には「行政書士から受け取りにいく人への復代理の委任状」が必要になります。

定款謄本請求の復代理の委任状の雛形のようなもの

委 任 状

(住所)大阪府大阪市○○○○~
(氏名)□□□□

私は、上記の者を代理人と定め、次の権限を委任します。

1 登簿管理番号「13-○○○○○○○○○○○○○○○○」の定款について、同一情報の提供(謄本)を請求及び受領すること。

2 上記定款の同一情報の提供申請手続きに関し、代理人が公証人の面前で委任者が電子署名したことを自認している旨を陳述すること

3 原本還付の請求及び受領に関する一切の件

平成25年○月○○日

(住所)大阪府松原市○○○○

(氏名)行政書士    □□□      (印)
   (登録番号 ○○○○○○○○号)

項目2の「上記定款の同一情報の提供申請手続きに関し、代理人が公証人の面前で委任者が電子署名したことを自認している旨を陳述すること」については、必ず記載するように公証人に強く言われたことがありますので、絶対に必要です。
たぶん。

なお、復代理の委任状に押印する印鑑は行政書士の職印ではなく個人の実印

必要書類が揃えば、公証役場へ連絡をとり、申請用総合ソフトを使用して定款謄本(同一情報)の請求手続きを行います。

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